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お知らせ
- 2024年11月15日
- JAきたそらち環境フォーラム2024 ご質問&回答、ご感想を公開します。
🌱 JAきたそらち環境フォーラム2024開催報告 🌏
11月7日、深川市文化交流ホール「み・らい」にて、環境負荷低減をテーマにしたフォーラムを開催し、252名の皆さまにご参加いただきました。農業の未来を見据えた挑戦について、生産者や専門家の方々が報告してくださり、大変貴重な意見交換の場となりました。
【発表された取り組み】
🔹ライスレジンの活用と可能性 🔹減農薬米の栽培による環境負荷軽減 🔹二酸化炭素を吸収する技術「A-ERW」 🔹そば殻を利用した次世代燃料の開発
これらの活動は、農業を通じて持続可能な未来へと続く新たな道筋を示すものです。今後も、地域の皆さまと共に環境に取り組むトップランナーJAとして、農業の未来を築いてまいります。
皆様からお寄せいただいたご質問&回答、ご感想を公開します。
第1部 ライスレジン 特にご質問はありませんでした。
第2部 A-ERWの取り組み
質問①:岩石は玄武岩以外に、例えば花こう岩、かんらん岩など様にあるが、そういった岩石にCO2削減の効果は全くないのでしょうか。(60代男性 札幌市)
回答:玄武岩が風化促進に向いているのは、二酸化炭素の大気からの除去効果が高いカルシウムやマグネシウムを含む鉱物が多く含まれ、しかもその鉱物が風化しやすい性質であるからです。花崗岩にもそのような鉱物が若干入っていますが、その量が少ないので同じ効果を出すためにはたくさん散布する必要が出てくるので効率が悪いです。かんらん岩は、玄武岩と同じようにカルシウムやマグネシウムを含む鉱物が多く含まれますが、ニッケルやクロムなどの重金属も含まれているので、農地への散布は難しいのではないかと考えています。
質問②:「A-ERW」の取り組みについて、玄武岩を石灰代わりに散布されている事例がありましたが、従来の方法と比べて散布労力とコストはどのようになるのでしょうか。(30代男性 札幌市)
回答:玄武岩は石灰に比べて若干重いので、手作業で散布する場合はそれが気になる場合もあるかもしれません。コストは、玄武岩の粒径をどれくらいにするか、石灰と同様な効果を得るための散布量やそれがどの程度継続するのか、さらにどのような物流に載せるかで変わるので比較することはできませんが、同じように日本に広く分布する鉱物資源を粉砕して販売していることから、石灰と同程度のコストになるものと考えております。石灰は使用すると二酸化炭素を排出するので、今後カーボンプライシングが導入されると、その分が価格に転嫁されるものと予想されるので、石灰の値段は高くなる可能性があります。
質問③:玄武岩が持つ成分の内訳(phなど)を詳しく知りたい。(40代男性 滝川市)
回答:玄武岩には、カルシウムやマグネシウム、シリカを含む鉱物が入っております。量は少なくなりますが、ナトリウムやカリウムも含まれております。これらの鉱物が風化して溶け出すとこれらの成分が土壌に供給することになります。また散布量にもよりますがpHも若干上昇します。北海道大学での試験では、10aに16tを散布して0.3程度pHが上昇し2年間は継続している結果が得られています。
質問④:玄武岩粉の施用について、道内において粉化が可能でしょうか。また、製品化する場合のコストなどの目安はあるのでしょうか?(30代男性 札幌市)
回答:鉱物粉体を製作している民間会社さんによると、道内においても粉化は可能であると聞いております。コストに関しては、玄武岩の粒径をどれくらいにするか、どのような物流に載せるかで変わるので比較することはできませんが、同じように日本に広く分布する鉱物資源を粉砕して販売していることから、石灰と同程度のコストになるものと考えております。
第3部 減農薬米で三ツ星ラベル 特にご質問はありませんでした。
第4部 バイオコークス(BIC)
質問①:廃プラからバイオコークスについて、ポリ塩化ビニール(廃ビ原料)は焼却すると有毒な塩化水素ガスが発生すると思われるが安全性に問題はないのか? (40代男性 岩見沢市)
回答:ご指摘通り、プラやビニールから製造したBICは燃焼時に特殊なハンドリングを要するため利用用途を限定する必要があります。例として、シャフト式ごみ焼却炉などで利用されている石炭コークス代替があげられます。シャフト式ごみ焼却炉では元々塩素ガスやダイオキシン発生は想定されて確立されている技術で、BIC原料がプラやビニールであっても何の問題もありません。既にシャフト式ごみ焼却炉での(バイオマス原料の)BICによる石炭コークス代替については技術実証済です。また、プラやビニールが原料になるとBICの単位重量当たりの発熱量も増加することから、さらに良い効果が望めます。
質問②:東北では、バイオコークスでもみ殻燻炭を作り、ボイラー燃料として活用しているが北海道内でも事業として可能でしょうか。 (60代男性 札幌市)
回答:もみ殻をバイオコークス化した後、燻炭にするのはエネルギーの無駄になるので、燻炭を製造する際はもみ殻から直接製造するのが良いと考えます。一方、バイオコークスは炭化したりせずとも、そのままでボイラーの燃料になります(幌加内町で既に実証試験済)。むしろ、北海道はバイオコークスボイラを活用するには最適な土地であると考えます。
質問③:廃プラスチック由来のコークスはバイオコークスとは呼べないのでは?(30代男性 深川市)
回答:「バイオコークス」は燃料の種別を示す名称ではなく、商標登録された固有名詞です。廃プラや廃ビニールを原料としたバイオコークスを「バイオコークス」と呼べるか呼べないかで言うと(商標登録した権利者が認めれば)呼べることになります。ただ、ご指摘の内容は廃プラや廃ビニールは「バイオマス」ではないというご指摘かと思いますので、その部分に関しては、今後、特許や商標権利者と相談の上、廃プラや廃ビニールを原料としてバイオコークスについては別の名称も検討させて頂きます。
《ご意見、ご感想》
・どの地区も真剣に取り組んでいる様子が伝わりました。幌加内もそば殻バイオコークスと肥料袋等の使用の再利用など、今後の開発を大きく期待します。(60代女性 幌加内町)
・昔から減農薬環境問題を重要視した取り組みをされ、実績もあるのにあまり周知されていないことに驚いた。周辺地域も含めもっと注目されても良さそうなものですが…(60代女性 深川市)
・①玄武岩を粉末にする労力(コスト)&粉末時に発生するGHG、②玄武岩粉末をほ場に散布する労力(コスト)&散布時に発生するGHG。これらを考慮した上で、採算性とGHGの削減効果が示されると、有意義と感じた。ただし、16t/10aの散布は、労力、機械、燃料などのコストから実利用には困難と想定する。(30代男性 札幌市)
・バイオコークス事業はとても参考になった。今後の利用発展に期待しています。農業ハウスに使用されたビニール廃材もコークスになることはとても環境にやさしい取り組みで、皆がwin winになる取り組みだと感じた。(60代男性 深川市)
・北竜町の減農薬米の取り組みに感心しました。(60代男性 深川市)
・JAが環境フォーラムとして取り組まれたことに感謝申し上げます。(60代男性 深川市)
・北竜町のひまわりライス減農薬での取り組みがもっと高く評価される仕組みが必要だと思う。(60代男性 深川市)
・ライスレジン社が大きく飛躍してほしい。(60代男性 深川市)
・食用に適さない米をプラスチック資源として再利用する考えにとても興味を持ちました。(30代男性 雨竜町)
・環境保全という観点から農業の今後の在り方について非常に勉強になるお話を聞くことができた。私自身、今後半世紀は農業という業種と付き合っていく人間であるので、「環境と農業」という考えを頭に入れながら経営、生産ができればと考えるきっかけになった。(20代男性 幌加内町)
・先端技術が空知管内で行われていることに感激しました。玄武岩によるCO2削減は、国家プロジェクトに発展されることに期待したい。また、低コストでのバイオコークス製造が全国的に発展することに期待したい。北竜町の長い間の取り組みに感激しました。(60代男性 岩見沢市)
・日頃感じている環境問題(プラゴミの多さ)は山積みと思います。私達市民が出来ること、頑張らなくてはならない事は何なのか、便利さから産まれてしまった結果だとしたら、私達が積極的に動かなければと思います。(60代女性 深川市)
・水田への玄武岩粉施用による効果と今後の展望、バイオコークスの取り組みについて興味がありました。幌加内町の事業は、広く周知することでより多くの方々の共感を得られるものと思いました。これからの時代に即した事業だと思います。(50代男性 雨竜町)
- 2024年11月01日
- 広報JAきたそらち 2024年11月号を公開しました
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